「自分の気持ちを大切に」「本音で生きよう」
そう伝えてきた私が、ある日、自分でそれができていなかったことに気づいた。
150万円を「無料で」と言われた瞬間、心が揺らいだ
私は親子のオンラインスクールを作るために、起業塾に通っていた。
でも通ううちに、どこかでモヤモヤが重なっていった。先生の考え方や言葉に、違和感を感じることが増えてきた。「ここで結果が出たとしても、この先生と一緒に喜べない」とまで思うようになっていた。
勇気を出して、正直に全部伝えた。お世話になったことへの感謝と、それでも辞めるという気持ちを。
すると先生は言った。
「じゃあ、150万円分を無料でやります」
——その瞬間、心が揺らいだ。
「無料ならラッキーじゃないか」「お金を払わなくていいなら、割り切ってやれるかも」
さっきまで「辞める」と決めていたのに、気持ちが動いた。「一度考えさせてください」と言っていた。
友達の一言に、ハッとした
その話を友達にしたら、こう言われた。
「なんで自分の本当の気持ちより、無料っていうお金を大事にするの?」
私は——ハッとした。
そんなつもりはなかった。でも、確かにそういうことになっていた。
モヤモヤして、違うと思って、喜べないと感じていた。それなのに「無料」という言葉一つで、自分の気持ちが後回しになっていた。
気づかなかった自分にショックだった。そして、もっと大きなことに気づいた。
私はずっと、これをやってきたんだ。
心が「もう無理」と言っているのに、続けてきたこと
振り返ると、思い当たることがたくさんあった。
- 体が辛いのに、仕事を続けてしまった
- 心が「違う」と言っているのに、無理させてしまった
- 冷たくされても、嫌われないように気を使い続けた
- 関係を続けることへの恐れから、本音を後回しにしてきた
起業塾のことだけじゃなかった。人生のいたるところで、同じパターンを繰り返していた。
外側の何か——お金、安心、評価、嫌われたくない気持ち——のために、自分の心の声を後回しにしてきた。
「辞退します」と伝えた瞬間、少し誇らしかった
向き合った結果、先生に連絡した。
「ご厚意はありがたいですが、今回は辞退させていただきます」
その瞬間、少しだけ誇らしい自分がいた。
先生は「どうせ戻ってくる」と思っているかもしれない。でも、私にとってはそこじゃなかった。
初めて、外側の何かより、自分の心を先に選べた気がした。
本音を後回しにすると、どうなるか
もしあのまま続けていたら、と思う。
モヤモヤしながらやっていた。「これでいいのか」と正解を探し続けていた。本来持っている力が、のびのびと発揮できないままだったと思う。
人が「なんか違う」「答えが出ない」「ストレスが溜まる」と感じる時、その多くは、自分の心の声を無視して動いているからかもしれない。
お金は大事だ。安心も大事だ。でも、自分の気持ちを犠牲にしてそれを得ようとすると、どこかで健康に生きられなくなる。
心が整っていけば、他のことも整っていく。私はそう信じている。
「本音で生きる」は、こういうことかもしれない
子どもたちに「本音で生きよう」「自分の気持ちを大切に」と伝えてきた私が、自分ではできていなかった。
でも、だからこそ言える。
本音で生きることは、簡単じゃない。外側の何かに心が揺らぐ瞬間は、誰にでも来る。
その時に、「今の自分の心は何と言っているか」を一度だけ聞いてみること。
それだけでいい。
今回、友達が言ってくれた一言が、私の心を取り戻してくれた。そんな一言を言ってくれる友達がいることを、心から幸せに思っている。
そして、これからも、自分の心に聞きながら進んでいきたいと思っている。
子どもにも大人にも、「本音で生きることは、わがままじゃない」と伝え続けたい。それが、自分も周りも幸せにしていく始まりだと、今はっきりと思っている。
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