「うちの子、最近何も話してくれなくて」
保護者面談でよく聞いた言葉だ。
「学校でどうだった?」と聞いても「別に」「普通」で終わる。何があったのか、何を考えているのか、全然わからない。
多くの親が「この子は話すのが苦手なのかも」と思う。
でも20年、教室で子どもたちを見てきた私は知っている。
話す力がないのではない。話せる場所がないのだ。
子どもが「話さない」のは、安全じゃないから
子どもが本音を話せる条件は、たった一つだ。
「話しても大丈夫」という安心感がある場所かどうか。
過去に正直に話して怒られた経験があると、子どもは「話さない方が安全」を学ぶ。
すぐにアドバイスや正論が来ると、「どうせわかってもらえない」と口を閉じる。
話の途中で遮られると、「最後まで聞いてもらえない」と学んでいく。
話さないのは、話す力がないからではない。
「話してもいい」という経験が、まだ積み重なっていないからだ。
子どもが話し始める、3つのポイント
① すぐにアドバイスしない
子どもが話し始めた時、大人はすぐに「それはこうした方がいい」「それが原因じゃないの?」と言いたくなる。でも、それが口を閉じさせる。
まず最後まで聞く。それだけでいい。
② 感情を受け止める言葉を先に使う
「そっか、嫌だったんだね」「それは悔しかったね」
正しいかどうかではなく、まず気持ちを受け止める。それが「この人に話してもいい」という安心につながる。
③ 「どうしたいの?」より「どんな感じだった?」
「どうしたいの?」「なんでそうなったの?」は詰問になりやすい。
「どんな感じだった?」「何があったの?」の方が、子どもの言葉が出やすい。
話してくれた時の「最初の一言」が全てを決める
子どもが勇気を出して話してくれた時、最初の一言が次を決める。
「なんでそんなことになったの?」→ 次から話さなくなる
「話してくれてありがとう」→ もう一度話してくれる
子どもが話してくれた瞬間を、大切に受け取ること。
その積み重ねが、「この人には話せる」という信頼になっていく。
「うちの子、話してくれない」と感じたら、話す力を鍛える前に、話せる場所を作ることから始めてみてほしい。
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